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どうする。電源開発からの「協力金」

2/8に、市から議会に対して、議員説明会が開かれ、
電源開発株式会社から市へ「協力金」の支払いの申し出があったということで説明がありました。

なぜ、今「協力金」なのでしょうか?

 

熊野川流域に多くのダムを有する電源開発。
これらのダムは、
・利水目的の発電ダムであるため、台風で大雨が降る際に住民を守る「治水」だけを目的とした運用はできないこと (一定レベルでの治水目的の運用は今でも行われています)
・雨が降ったあとに濁った水(濁水)がダムにたまり、雨が止んでから何日も経った後も、長い間川に濁水が流れてしまうこと
などが長年の課題となっており、2011年9月の紀伊半島大水害からは特に注目されてきました。

新宮市も、電源開発に対して治水・濁水両方の側面から、対話・要望を重ねており、
治水目的の新たなダム放流ルールの設定や、濁水を防止する設備の付加が、これまでにも行われてきています。
そういった中、昨年には電源開発の水利権の更新の時期を迎え、国土交通省が和歌山県に対して意見聴取を行ったうえで(和歌山県は関係市町村に意見聴取を行っています)、6月には更新の申請を許可しました。

 

市の説明では、すでに水利権は更新されたあとであり、今回の「協力金」はそれとは無関係であるということです。

それでは、もしこの「協力金」を受け取るとすれば、それは何を意味するのか。
受け取ったお金を何に使うことが、地域にとって良いのか。

受け取ってしまえば、治水や濁水に対して、改善を求めていくことは難しくならないのか。
受け取らずに、より強い態度で治水・濁水対策を求めていくという道が良いのか。

 

行政と議会だけで決めてしまうのではなく、多くの方の意見を聞きたいと思います。
明日2/15も、この件についての議員説明会が開かれます。

文化複合施設、見直しへ

新宮市で計画されている、図書館と市民会館と”熊野学センター”が一体となった「文化複合施設」

2/3に開かれた教育民生委員会の中で、総事業費が大幅に増加することが見込まれるため、市長が計画の見直しを明言しました。

 

市は、基本設計検討委員会からの提言を受け取り、基本設計の完成直前というタイミングでした。しかし、現在とこれからの市の財政状況を考えれば、見直しを決断していただけて良かったと思います。

現在、議会の教育民生委員会でも、「どのように見直すべきか」という提案に向けて議論を行っています。

 

紀南新聞より新規ドキュメント 86_1

熊野新聞より
新規ドキュメント 86_2

 

出前講座で、地域の防災を考える

住んでいる五新町内の町内会役員会で、市防災対策課の出前講座を受けました。

津波、地震、土砂災害(台風・大雨)などについて、
五新町内会のエリアではどういった災害の危険性があり、またどう対処(避難等)すれば良いのか、ということについてです。

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津波シミュレーション動画(途中)
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震度予測図(3連動地震、南海トラフの巨大地震)
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土砂災害警戒区域(五新町内会周辺)

 

同じ市内であっても、エリアによって
海からの距離や標高が異なれば、津波の高さ(浸水深)や来るまでの時間が変わります。
地盤の硬さが異なると、地震の揺れも異なります。
山際であれば、土砂災害の危険が高くなります。
低いところでは、大雨による浸水の可能性もあります。

例えば五新町内会は、
・南海トラフの巨大地震の津波浸水想定エリアに入っていません。また、万一津波が来ることがあったとしても、水が到達するまでに比較的時間があると考えられます。
・しかし、昔は田んぼだったところ建っている住宅が多いため、地震では揺れが大きいことが想定されます。(実際に、昭和21年の昭和南海地震では、市街地の6割が倒壊・焼失しています)
・また、山際では土砂災害警戒区域に入る家が多く、台風や大雨の際の危険が大きくなっています。(実際に、昭和42年の台風34号では、石ヶ坪で土砂崩れが発生し、7名の方が亡くなっています)

起こる可能性の高い順序としては、
1,土砂災害(台風は毎年来る。大雨になるとリスクが高くなる)
2,地震(東海・東南海・南海3連動地震は、だいたい100年周期で来るため)
3,津波(南海トラフの巨大地震の際に可能性あり。発生頻度は極めて低いため。でも油断はしない)
ということが言えるかと思います。

講座を聞きつつ、職員さんともざっくばらんに意見交換をさせていただきました。
町内会としては、こういった現状を認識した上で、地域に合った形で防災対策の取り組み・その優先順位を考えていこうという話になりました。
住んでいる場所、普段いる場所の状況を正しく理解して、対策を考えることが非常に重要だと思いました。
新宮市の出前講座、おすすめです!
ちなみに、防災だけでなく、いろんなテーマでお願いすることができます↓
http://www.city.shingu.lg.jp/forms/info/info.aspx?info_id=18935

 

 

 

 

 

行政も、議会も、こんな状態で良いのだろうか

よくありません。

 

この12月議会でぼくは、市が議会に認めてもらおうと提案した、1106万円の崩れた市道の復旧費用を「現時点では認められない。無くすべきだ」と言いました。

堅い言葉でいうと、補正予算の修正案を提出しました。

 

「市道が崩壊してしまったら、その復旧を急がないといけないのに、なぜそのお金を認めようとしないのか?」そう思われる方もいらっしゃると思います。
通常であればそうですが、今回は、違いました。しっかり理由を説明しておきたいと思います。

新規ドキュメント 78_1

<どんな工事のためのお金?>

この予算の名前は、「広角高森線路肩復旧費分担金」。市道広角高森線の路肩が崩壊してしまい、それを復旧するためのお金です。

今回の広角高森線は市の道路ですので、普通であれば市が発注者となり工事をします。

しかし今回の場合は、隣の土地の所有者の方による工事が、市道崩壊の一つの原因となったため、道路法に基づいて、原因者に復旧工事をさせるという形がとられました。

このため、発注者は隣地の所有者となり、市は復旧工事をさせる隣地所有者に対して、市としても負担すべきと判断した金額を支払う、という形を取りました。

 

<なんで、ダメだと言ったか?>

このお金を現時点では認められないとぼくが言った理由(修正案を提出した理由)は、4つありました。

  • 1つ目は、崩壊の原因の割合が、不明確のままであり、市の負担額が適切であると判断できないこと。
    市は、隣地の所有者による工事、市道を支える石垣の老朽化(維持・修繕を怠っていた)、雨、の3つが崩壊の要因としています。しかし、原因の割合については明らかになっていません。負担費用については、原因の割合から算出したものではなく、市が崩壊前に古い石垣を、今の基準に合うコンクリートブロック積みにした場合にかかる費用となっています。
    つまり、隣地所有者と市で、崩壊に対してどちらがどのくらいの影響を与えたのかを明確にはしていないのです。
    これでは、市が払いすぎている(もしくは、もっと支払わなければならない)可能性があります。

 

  • 2つ目は、「緊急であったために、今回のような(疑問点の多い)対応になった」という市の説明では、十分な説明になっていないこと。
    路肩が崩落したのは2015年8月25日です。議会での最終日の審議は12/17。4ヶ月近くが経過しているのです。「緊急的な対応」とは認め難い状況でした。また、数日で揃えられるはずの、道路法に基づく必要書類も、議会の時点では未だ作成されていませんでした。

 

  • 3つ目は、予算(市として工事に使うと決めているお金)がまだ無いのに、市の負担額を先に取り決め、工事がすでに始まってしまっていたこと。
    予算が先に議会で決定されてから、工事がはじまるのがあるべき形です。しかし、今回の予算は、工事を先に開始して、事実上は議会に対して追認を迫るものでした。(地方自治法232条の3に反している疑いがあります)

 

  • 4つめは、市が現在進めている道路法に基づく手続きも、本来あるべき形ではないこと。
    市が「市道の維持修繕の義務を怠っていた」ことも原因として認めてしまっているならば、今回の予算のように「分担金」として支出するのではなく、国家賠償法に基づいて「賠償金」として支払うべきだということです。この賠償金を支払う場合には、別途議会の議決が必要になります。(下の図で、現在市が進めている形が「A」。本来あるべき形が「B」)

0001 (2)

 

<結果はどうなったか?>

結果として、修正案に賛成したのは4議員。

それ以外の11議員の方が、市の案に賛成し、今回の復旧費用は認められてしまいました。
認めた議員の中には、「法令には反しているかもしれないが、地域住民の利便性が優先する」という方もいました。
この市道の部分は、片側通行にはなっていますが、通行することは可能であり、また反対方向からすぐに国道に抜けることもできます。確かにご不便はおかけするかもしれませんが、致命的な状況ではないでしょう。

原因の割合が不明確ということは、市が払うお金が多すぎる(あるいは少なすぎる)可能性もあるということです。これだけの、まだ不明な点が残されたままという問題、法令にも則った手続きの形ではないという問題があるにも関わらず、1000万円を超えるお金が使われることになります。議会の持つ一つの重要な機能、チェック機関として最後の最後まで審議をつくすことが、到底できている状態ではありません。

行政も、議会も、市民の方から預かっているお金を使う立場として、こんなことであってはいけない。

新宮市は、今、とても憂うべき状況にあります。

この状況を放置せず、どれだけの方に関心をもっていただけるかが、今後の新宮市を少しでも良くする方法だと思っています。

 

広角高森線については、以上です。12月議会の報告は、次回に続きます。

幼稚園の申込み締め切り、延長。

幼稚園の保育料について、11日の教育民生委員会を踏まえての報告です。
 
 
①幼稚園の申し込み締切日が、12/11から、12/18に延長されました。
http://www.city.shingu.lg.jp/forms/info/info.aspx?info_id=31580
 
法改正に対応できていなかったために、今年度の保育料に返金が発生することになったり、来年度からの保育料が未確定のまま申し込みを開始せざるを得なくなり、保護者の方に混乱を生んでしまったためです。
 
 
②現時点でも来年度の保育料は確定ではありませんが、写真の通り窓口でお示していた(案)よりも高くなることはないと思います。

幼稚園保育料案
(確定でないのは、12月議会終了後も、市役所内部や子ども・子育て会議、議会などで議論されていくことになるためです。本来であれば、確定した上で募集をするべきものですが、新法に合わせた保育料の改定ができていなかったために、このような事態になっています。大変申し訳ありません。)
 
基本的には、新法に基づき、
・所得に応じた額(金額は上記の通り確定ではないですが)になり、
・小学校3年生以下に兄姉がいる場合、その3年生以下の兄姉から数えて第2子は半額、第3子は無料になります。
 
 
引き続き、報告していきます。

 

幼稚園保育料で、新宮市と市教育委員会が陳謝

紀南新聞20151209

幼稚園の保育料に関し、新宮市と市教育委員会が昨日記者会見を開き、陳謝しました:
http://mainichi.jp/articles/20151208/ddl/k30/010/484000c

記者会見以前にあった文書による記者発表の際の記事:
http://www.agara.co.jp/news/daily/?i=305909&p=more

保育料に関する条例案は、11日に予定されている教育民生委員会でも審議されます。

28年度の幼稚園および保育所の入園申し込み期間中にも関わらず、幼稚園保育料が確定していないままの状態です。
保護者のみなさんには大変申し訳ありません。

ご意見を募集しています!【幼稚園保育料改定案】

12月1日付で、新宮市の公式サイトに「平成28年度市立幼稚園の保育料について」という見出しで、保育料の改定案についての周知と、それに対する意見を募集しているページが開設されました。

http://www.city.shingu.lg.jp/forms/info/info.aspx?info_id=37933

先日記事に書いたような、改定案がでるにあたっての経緯にはここでは触れられていません。

しかし、現在議会も含めリアルタイムで改定案が検討されているところでもあります。

ぜひご意見をお寄せいただければと思います。よろしくお願いします!

(市の方に直接言いにくいなどご事情があれば、並河 tetsuji.namikawa@gmail.com 090-5058-8289までご連絡いただいても大丈夫です。<全角@は半角@に変えてください>)

12月定例会 一般質問は何を聞く?

今回の一般質問、並河は8番目です。
9日の午後遅めか、10日の午前中からの質問スタートになりそうです。
通告内容は下記です!
 
ーーーー
 
1,随意契約について
①実態調査および改善は進んでいるか
 
 
2,膨らみ続ける市の経常経費
①変わる市長の答弁と、その重み
②文化複合施設のランニングコスト
③経常経費を増やすプロセス、減らすプロセス
④事業仕分けの必要性
 
 
3,幼稚園保育料の問題について
①法律改正に未対応だったことの問題認識
②責任は誰にあるか
③原因はどこにあるか
④何を、どのように改善するか
⑤どうやって料金を決めるか

 

【重要】幼稚園の保育料が変わる?

昨日11/18、新宮市子ども・子育て会議が開かれました。

「新宮市子ども・子育て会議」は、市内の保護者や子育て支援関係者20名からなる会議で、市が保育園・幼稚園・一時預かり・学童保育などに子どもに関係する施策を実施する際に意見を聞く場です。

今回から、並河は議会の代表として、子ども子育て会議の委員となりました。

会議の内容の主なものは、新聞記事にもあるように、値上げを含む幼稚園の保育料改正案についてでした。

写真 (13)

少し長くなりますが、重要な内容ですので、特に幼稚園の保護者の方やこれから入園を考えている方は最後まで読んでいただければと思います。

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子ども・子育て会議が出した結論は、「保護者に対して、説明も意見聴取も全く足りていない中で、料金の改正案を了承することはできない。まず保護者に説明して意見を聞いて下さい」というものです。

来週11/24からの平成28年度の幼稚園入園申し込みが迫る中、なぜ急に料金改正の話が出てきたのか?

教育委員会の方からは、「保育園と比べ幼稚園の保育料が安すぎるため、市民負担の公平性などから値上げを考えている」といった程度で詳しい理由が説明されませんでした。このブログで補足しながらお伝えしたいと思います。

今回の料金改正案が出てきた大きな理由は、

平成27年4月からはじまった「子ども・子育て支援法(以下、新法)」という全国の幼稚園・保育所・こども園等に関わる重要な法律を、新宮市の幼稚園に対して適応できていなかっただめです。

平成27年4月より、全国の自治体がこれを適応している中では、大問題と言えます。行政が見逃してはいけないことを見逃していた、そして僕自身議員としては、それをチェックできていなかった、ということです。大変申し訳ありません。

これから子どもさん・保護者の方にとって混乱が少なく、少しでも良い形になるように進める努力をしていきたいと思います。

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料金の改正案の話の前に、新法を適応していなかったことによって、一部の世帯から料金を多く取り過ぎていたという問題が起こっています。大きく3つのケースがあります。

1,市町村民税非課税世帯(所得割非課税世帯含む)に対して、国の限度額を超える保育料をとっていた。

2,子どもが複数いる世帯への減免(※1)を行わなかったため、一部の世帯から保育料をとりすぎていた。

3,ひとり親世帯等への減免(※2)を行わなかったため、一部の世帯から保育料をとりすぎていた。

(※1) 多子世帯への減免制度 幼稚園などに年少から小学3年生までの子どもが2人以上いる場合、当該子どもの最年 長児を第1子、その下の子を第2子とカウントし、第2子は通常の利用者負担額の2分の 1の額、第3子以降は無料とします。

(※2) ひとり親世帯等への減免制度 ひとり親世帯等、在宅障害児(者)のいる世帯、その他の世帯(生活保護法に定める要 保護者等特に困窮していると市長が認めた世帯)の場合、市町村民税非課税世帯は利用者 負担額を無料とし、市町村民税所得割課税額77,100円以下の世帯は利用者負担額から1,000 円減額します。

この3つについては、12月議会で補正予算が提出され、とり過ぎていた金額の返金が行われることになると思われます。

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次に、料金改正案についてです。

新法では、幼稚園の保育料についても、所得に応じた金額を負担するということになっています(保育所と同じスタイルです)。新宮市では、これも27年度から変更することができていませんでした。これまで4900円/月の定額であったので、平成28年度からはこれを所得に応じた形に変えようとしています。

示された平成28年度からの改正案は、下の表の水色部分です。

 

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現在の案は、①,②の所得階層の方は値下がり、③,④,⑤の方は値上がりするというものです。

これはあくまでも案であり、決定したものではありません。ただし、市が料金の改正を考えていることは紛れも無い事実です。

今後、保護者の方に対してもこの案の説明と意見を聞く場が持たれると思います。

また、議会の中でも議論されると思います。

現時点では、

・幼稚園の入園申し込み: 11/24〜12/14

・保育所の入園申し込み: 12/1〜12/18

という予定になっていますが、もし変更があったり、説明会の日程が決まったりした場合は、

このブログでも最新の情報をお知らせしたいと思います。

 

料金改正について、ご意見もお寄せいただけたらと思います。

どうぞよろしくお願いします。

熊野川トレーニングファーム 希望者募集中!

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新宮市の熊野川エリアで活動されている三津ノ(みつの)地域活性化協議会さんが、これから農業を始めたい!という方を対象にトレーニングファームを開設しています。
興味のある方は、ぜひぜひお問い合わせしてみてください。申し込みは11/30までになっています!

 

ぼくも熊野川で少しだけですが畑をしています。
先日は、サツマイモを収穫しました!(これはトレーニングファームではありませんが)
農業やって、美味しいもの食べましょう^^

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