【決着!】財政難の新宮市と、経営良好な第三セクター

ブログ記事()にも書いていました、新宮市と、新宮市の第三セクターである「新宮港埠頭株式会社」(以下、埠頭)との土地売買契約を期間延長する議案について、3/10(金)に採決が行われ、決着しました。

 

まず、前回の記事を書いてから、委員会や同僚議員の一般質問、また並河自身の一般質問を経る中で、新たに分かったことを挙げます。

◯市が、契約で分割払いができるという条項を定めているにも関わらず、要望があってから1年10ヶ月もの間、埠頭と分割払いの協議を行ってこなかったこと。
<市に、契約通りに払ってもらうという意思が欠如していたのではないか?>

◯議会に対して提出された、ナマズ養殖事業の収支計画の資料(内容に間違いもあり、ずさんなものでした)は、市の担当者が埠頭から「聞き書き」を行ったものであること。
(ナマズ養殖事業は、今回埠頭が値下げを要望してきていた要因の一つであると市は答弁していた。)
<埠頭の取締役会で承認された事業であるはずだが、今回聞き書きの資料しか出せなかったということは、まともな計画がない可能性が高い。>

◯市長が、ナマズ養殖事業の事業計画/収支計画について、「精査を行った」と答弁していたが、実際は部下から「口頭での概要の確認」しか行っていなかったこと。
<市長として、また最大の株主としてあまりに無責任。>

◯市は50%の株を持っているが、議決権の割合としては52.5%=過半数越えの権限を持っているということを認識していなかった。(埠頭自体も自社株を5%もっており、会社法上、自社株の分の議決権はなくなるため。)
<株主として、法律を十分に把握できていない。

 

参考:新宮港埠頭一般質問レジュメTetsuji Namikawa

Docs.com

 

並河が10日午前中に一般質問を行い、午後に入って、全議員の一般質問を終えた後、この契約議案についての採決が行われました。

市および埠頭に問題点がいくつもあることは明らかになったのですが、
最後の最後まで、賛否の数は分からず、採決は緊張の瞬間でした。

無記名投票による採決となった今回、結果は、賛成8:反対8 (並河は反対)の同数となり、議長裁決によって、否決されました。
今回の議案は、埠頭が新宮市に対して契約に反して「土地の価格を値下げしてほしい」という要望を出したことから始まっています。市は、値下げを検討するために、契約期間の延長する議案を議会に提出していました。

値下げをすれば、それは市民の方に対して直接損害となるものでした。
否決することができ、本当に良かったです。

市と埠頭とは3/22までの契約期間ということでギリギリにはなりますが、市には埠頭から分割で支払っていただくという話し合いをまとめていただきたいと思います。

しかし、新宮市も埠頭も、信じられないようないいかげんな形で物事を進めてきたことが明らかになってきました。
さらに調査を行う必要があると考えています。

 

紀南新聞/熊野新聞の関連記事

紀南新聞/熊野新聞の並河一般質問記事

【ただいま審議中!】財政難の新宮市と、経営良好な第三セクター

3/1、まる1日は、本会議で一つの議案について集中して審議が行われました。

以前も記事に書きました、新宮市と、市の第三セクターである新宮港埠頭株式会社(以下、埠頭)についてです。(ブログ記事参照:財政難の新宮市と、経営良好な第三セクター
並河も、2回に分けて質疑を行いました。

議会配布資料:
ナマズ事業の収支計画書など
埠頭のH27年度決算書とH28年度の事業計画書
埠頭と土地開発公社(現在は、市が契約を引き継いでいる)の契約書

この3月、新宮埠頭株式会社(以下、埠頭)から新宮市に、土地の購入代金として約9億円が支払われることとなっていました。しかし、契約期間が満了になる直前のタイミングで、この3月議会に、契約期間を延長するための議案が提出されました。

議案が認められると、契約金額が引き下げられ、市民が損害をこうむる可能性もあるため、活発な質疑が行われています。(市民が損害をこうむることになるのは、市が借りている『第三セクター債』という借金の返済に充てるお金が減ってしまうためです。市長も、12月議会で「(売却金額を下げれば)市民負担につながる」と答えています。)

 

以下に、3/1の本会議での当局(=行政=市長をはじめとする市役所側)の答弁(=答え)および、答弁から分かったことをまとめて書きます。

◯埠頭が、「ナマズの養殖」という新規事業(整備費約3億円)に乗り出すことが、金額の引き下げを求めている一つの要因であると答弁。

◯埠頭は、市が1/2を出資している第三セクターであるにも関わらず、市は代表取締役の報酬も分からないと答弁。

Q並河:現在の新宮港埠頭に「9億円の支払い能力がある/ない」を根拠を持って明言できる人は当局にいるか?
A当局:(答弁なし) <財務諸表をみて、想像しかしていない。精査していない。>

Q,並河:現在、埠頭が9億円の支払いが難しい理由が、ナマズの新規事業に乗り出すためなのか、新規事業がなくても支払いが難しいのか、どちらか?
A当局:埠頭に確認する。 <本来は、議案を上げてきた段階で分かっていて当然>

Q並河:,法律(※1)に基いて調査権を持っているにも関わらず、三セクの指導・監督ができていないのではないか?
A当局:(答弁なし) <法にもとづいて三セクをコントロールできていないのではないか?>

◯ナマズ養殖事業の収支計画の資料が、ずさんな資料であることが判明。
土地というのは本来減価償却しないものであるが、減価償却する形で計画が記載されていた。
・記載のナマズ出荷量(なぜそれだけ売れるのか?)の根拠の説明を求めたところ、養殖池で飼えるナマズの量を答えた。 <質問内容に対して答えられていない>

 

質疑に対して、答弁なし(=答えにつまる)場面が何度もありました。

並河は、このような状態で、議案を認めるわけには到底いかないと思っています。

今回の審議を踏まえても、財政難の新宮市は、経営良好な第三セクター に、やはり契約通りに支払いを求めることが必要です。
議案は、今日3/3の午後、総務委員会でさらに審議され、3/10に最終的な議決が行われる予定となっています。


(※1)

【地方自治法221条】
(予算の執行に関する長の調査権等)
第二百二十一条  普通地方公共団体の長は、予算の執行の適正を期するため、委員会若しくは委員又はこれらの管理に属する機関で権限を有するものに対して、収入及び支出の実績若しくは見込みについて報告を徴し、予算の執行状況を実地について調査し、又はその結果に基づいて必要な措置を講ずべきことを求めることができる。
2  普通地方公共団体の長は、予算の執行の適正を期するため、工事の請負契約者、物品の納入者、補助金、交付金、貸付金等の交付若しくは貸付けを受けた者(補助金、交付金、貸付金等の終局の受領者を含む。)又は調査、試験、研究等の委託を受けた者に対して、その状況を調査し、又は報告を徴することができる。
3  前二項の規定は、普通地方公共団体が出資している法人で政令で定めるもの、普通地方公共団体が借入金の元金若しくは利子の支払を保証し、又は損失補償を行う等その者のために債務を負担している法人で政令で定めるもの及び普通地方公共団体が受益権を有する信託で政令で定めるものの受託者にこれを準用する。

【地方自治法施行令152条】
(普通地方公共団体の長の調査等の対象となる法人等の範囲)
第一五二条 地方自治法第二百二十一条第三項に規定する普通地方公共団体が出資している法人で政令で定めるものは、次に掲げる法人とする。
一 当該普通地方公共団体が設立した地方住宅供給公社、地方道路公社、土地開発公社及び地方独立行政法人
二 当該普通地方公共団体が資本金、基本金その他これらに準ずるものの二分の一以上を出資している一般社団法人及び一般財団法人並びに株式会社
三 当該普通地方公共団体が資本金、基本金その他これらに準ずるものの四分の一以上二分の一未満を出資している一般社団法人及び一般財団法人並びに株式会社のうち条例で定めるもの

 

電源開発と紀宝町の「協定書」

これまでも、新宮市と電源開発(新宮市を流れる熊野川で発電事業を営む企業)のやりとりについて問題提起を行ってきました。
現在も市民に対しては一切説明がなく水面下で協議が行われるなかで、再度問題提起をしたいと思います。

電源開発が、紀宝町と結んだ協定書の内容が分かりましたので、掲載します。
分かりやすくするため、「甲」→紀宝町、「乙」→電源開発と書きなおしています。また、黒塗りだった部分は長さに関わらず「■■■」と表現しています。(下に協定書の写しの画像も添付します)


協定書

紀宝町と電源開発株式会社とは、■■■に関し、以下のとおり協定を締結する。

第1条 電源開発株式会社は、■■■にあたり、紀宝町が行う事業に関し、紀宝町の負担額の一部を負担協力するものとする。

2 紀宝町の事業は次のとおりとし、その概要は別紙のとおりとする。

 (1)■■■
 (2)■■■
 (3)■■■

3 紀宝町は、別紙事業内容に大幅な変更が生じた場合には、当該事業の着手前までに電源開発株式会社に連絡するものとし、本協定における取扱いについて、別途紀宝町・電源開発株式会社間で協議・決定するものとする。

第2条 電源開発株式会社は、前条の協力として金160,000,000円を負担するものとし、本協定締結後、紀宝町の求めに応じ一括支払うものとする。

第3条 紀宝町は、紀宝町の事業のうちのそれぞれの事業が完了した後、事業完了の報告書類と併せて最終的な工事費実績の証憑類を添付のうえ、毎年度5月末までに電源開発株式会社に報告するものとする。

第4条 紀宝町および電源開発株式会社は、本協定の締結により、紀宝町の事業並びに■■■に関する電源開発株式会社の負担協力は全て解決したことを確認し、紀宝町は今後電源開発株式会社に対して、名目の如何に関わらず一切の異議申立て並びに請求・求償を行わないものとする。

2 紀宝町は、紀宝町の住民、議会、その他関係者から■■■に関し意見等がある場合には、自らの責任を以って解決を図るものとし、電源開発株式会社に迷惑をかけないものとする。

第5条 紀宝町は、電源開発株式会社の発電所の運営に今後とも協力するものとする。


 

この協定書は、平成27年12月に結ばれたもののようです。電源開発の水利権の更新後(水利権更新は平成27年6月)です。

新宮市においては、現時点では協定は結んでいないのではないかと思います(議会は何も報告を受けていません)。議員に対しては、市から議員説明会という形で電源開発の協力の説明はありましたが、部分的な説明です。資料を持ち帰ることすらできていません。また、内容は非公開となっており、市民に対しては全く伝わっていません。

電源開発が紀宝町と結んだ協定書は、黒塗りで分からない部分も多くありますが、1億6000万円の協力金の対価として紀宝町に相当のことを求めています。
新宮市はどうするのでしょうか? 市が、このまま市民に対して何も公開しないまま、電源開発との議論を進めていて良いのでしょうか。

非公開の姿勢を崩さない田岡市長に、議論の公開を求めたいと思います。

0001-5 0002-1

0003 0004

【参考】
ブログ(2016/9/3):電源開発発株式会社からの新宮市に対する協力について

ブログ(2016/2/15):どうする。電源開発からの「協力金」

議会議事録:
(平成28年度6月議会で、並河が電源開発と市の協議について質問した際の市長とのやりとり)

◆並河
新宮市ダム対策臨時専門委員設置要綱というものが告示されております。これは、私自身、この3月3日に告示されたということは全く知りませんでした。お手元の資料のほうに、1枚目の裏のほうにダム対策臨時専門委員ということで記事があります。これは、二十数年前に池原ダムの水利権の更新が行われたときに、当時の田阪市長が、議会の前に記者会見を行って、ダム対策臨時専門委員をつくったということです。
3月3日に告示されて、公式に告示されていたこの臨時専門委員、私自身、実は全くこのタイミングでできていたということは知らなかったのですが、市長は、これは公表されているということで、告示されているということはダム対策臨時専門委員ができているということ、公表されているということでいいんですよね。
◯企画調整課長
並河議員言われますように、3月3日に設置して、委員の皆様には3月7日で委嘱をしているところでございます。
◆並河
わかりました。
ちなみに、この委員の方の役割なんですけども、実際に中身については、議会の中でやはり聞こえてきますので、5名の先輩議員の方が、これまでの経験に基づいてしっかりとこのダムの対策に当たっていくということで僕は理解しています。そして、それに既に努力していただいているということも理解しています。いろいろと教えていただきたいとそれは思っています。しかし、ここでお聞きしたいのは、やはりこういった方式でできているものが全く、告示されてるとはいえ、知らずに始まっているという形は、これは市長が委嘱するという形をとられてると思いますので、市として、行政として、こういった形でやっていくのはどうでしょうかということでの質問でした。市長、このダム対策の臨時専門委員たちにお願いしている役割というのはどういったものですか。
◎市長
ダム対策に係る諸問題解決に向けた調査研究、さらには助言をお願いしているところであります。
◆並河
諸問題の研究という部分なんですけども、この二十数年前につくられましたダム対策の臨時専門委員というのは、この電源開発との協力金の交渉に当たるということで集められております。今後、新宮市として、またどういった形でダム対策臨時専門委員たちに、何をお願いして、どうやって進んでいくのかというところは、まだはっきりと見えてきていないところもありますが、1点だけ市長に確認したいことがあります。
二十数年前のときには、この協力金というものを電源開発から受け取る際に、確約書なるものが交わされていたということです。新宮市として、今後もし、何らかの形で電源開発からこういった話があり、協力金はどうするかという話になった場合に、何かこういったようなものを書面で交わしていくのかなと思います。そういった書面で何かを交わすという、行う場合には、ぜひそれよりも前に、交わす前に、議会に対してどういった中身になるのか、どういったものなのかということを公表していただきたいと思うんですけども、いかがでしょうか。
◎市長
今、お願いしております臨時専門委員と相談させていただきたいと思います。
◆並河
市長にしっかり御認識していただきたいのは、あくまでも、これは市長が委嘱して臨時専門委員となっていただいているということです。全く、確かに議員の方々になっていただいてると思うんですけども、議会ではありません。ですので、もちろん御相談は必要だと思うんですけども、しっかりと情報開示を議会に対して行っていただけるようにお願いしたいと思います。

財政難の新宮市と、経営良好な第三セクター

11/30に議員説明会が開催されました。

議題のひとつが、市の第三セクターである新宮港埠頭株式会社(以下、埠頭[ふとう])と新宮市の土地売買の契約についてでした。

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新宮市が、埠頭から、平成29年度中に11億6800万円で土地を購入してもらうという契約です。これを変更して、平成34年度まで延長したいというものでした。

埠頭は新宮港の荷役(船荷のあげおろし)を受け持つ第三セクター(新宮市が50%出資)で、平成27年度は1億2000万円の利益を上げており経営も順調です。契約の土地は、埠頭が市に賃料を支払って利用しています。もともとは、すでに解散した「土地開発公社」とこの埠頭が平成19年に結んでいた契約ですが、土地開発公社が解散し市が土地と借金を引き継いだことに伴い、埠頭との契約も市が引き継いていました。

この契約に対して、埠頭から「買い取る金額を下げてほしい」と平成27年5月に申し入れがあったということです。(これは、近年市が港の土地の価格を下げて売却したことも原因と思います。)
そして、現在まで1年半協議が続いてきました。%e6%96%b0%e8%a6%8f%e3%83%89%e3%82%ad%e3%83%a5%e3%83%a1%e3%83%b3%e3%83%88-27_2

今日の説明会で市は、協議がまとまらず、土地を購入してもらう期限を5年間延長したいので、契約を変更したいとう考えを示しました。

しかし、契約の期間を延長するということは同時に、購入してもらう金額を下げる、ということになる可能性があります。なぜなら、埠頭は土地を購入しない間は賃料を払い続けることになるため、埠頭にとってH29年度以降の支払いが「賃料+購入時に払う金額」になるからです。

埠頭は、新宮市の第三セクターです。市の幹部職員も役員に名を連ねています。そして、経営状態も良好(経営状態が良いということは、会社の方のこれまでのご努力があるからだとは思います)。それに対して新宮市は、財政難です。

埠頭がナマズの養殖などの新規事業を行うということが、期限を延長する一つの理由ということでしたが、それは果たして理由になるのでしょうか。
6月にナマズの養殖事業について議会に対して説明があったときには、市長はその事業予定の場所さえ把握していませんでした。
市が50%出資している第三セクターであるにも関わらず、市は「民間企業としての側面が強い」と言い新規の事業計画についての詳細資料も議会には示していません。
そして、この売買の契約について議論した記録も一切残していないということです。

11億6800万円のうち、2億5000万円はすでに受け取っているということですが、残りの9億円が予定通り入ってこないということは市にとって大きな問題です。市の特進プロジェクトの文化複合施設でも2億円・3億円といった金額が事業の縮小を左右してきたのです。
並河は以前から、新宮港埠頭は市の情報公開の要綱にも加えられておらず、透明性が低いことを問題視しています。今日の議員説明会では、新宮市は財政難であり、3セクの埠頭の財政が良好ならば、契約通りに支払ってもらうべきでだという考えを伝えました。

多くの議員からも、契約変更や、契約変更の理由について了承できないとの意見が出て、議長は市に対して、考え直すよう申し入れました。

これで良いのか、採用試験。

9月議会でも、一般質問を行います。
今回並河が予定している質問項目は3つ。

 

1,公正な職員採用を
・明確な評価基準がない面接試験、今すぐ改善を。

2,紀伊半島大水害から5年
・災害対応検証報告書を、これからに活かす。

3,市長の財政運営を危惧する
・財政状況をふまえない政策決定、しわ寄せは市民に。

 

ここでは、3つのうち1つ目、<1,公正な職員採用を>について書きます。

職員採用は、議会は関与できない、市長の専権事項。とはいえ、どんなやり方でやっても良い、ということはありえません。
並河は、採用面接において驚くべき問題を多数発見し、6月議会でも質問をしました。
以下、活動報告より抜粋

ーー
『新宮市はガラパゴス?』

・・(略)・・調査の結果、並河が問題だと指摘したのは以下の4点です。
①「結婚して子どもを産む気はあるか」「何人産むか」「その人数なのはなぜか」という、個人の信条に該当する質問の存在。
→面接では業務に対する適性や能力を見るのであって、業務に関係しない個人の信条等をたずねるのは不適切。

②面接時間が一人あたりわずか10数分。(県内全9市で最短)
→市長は足りるとしているが、数十年間仕事をする人材(生涯賃金は約2億円/人!)を決定するプロセスとして、不十分。

③面接官から点数を回収するのが3日後。(県内の他市では、その場か当日中)
④面接の採点が、総合得点のみ。
(県内の他市ではすべて評価基準ごとに採点し、それを合計。)
→面接官が、意図的に点数を高く(あるいは低く)調整することが簡単な仕組みになっており、公平性が担保されないおそれがある。

screenshot-2016-09-09-at-10-33-32(面接の点数の付け方の模式図)

ーー
(以上、抜粋)

問題のうち、②の面接時間については、まもなく始まる試験においても、一般事務職の面接を2回にするという改善が行われました。

今回は、まだ改善されていない④の新宮市の面接試験には、明確な評価基準がない ことについても、今すぐの改善を求めます。

評価基準をもつことは、「あまりにも当然」とつい考えてしまいますが、議会での質問では「なぜ、評価基準を持つべきか」というところを突き詰めたいと思っています。

 

電源開発株式会社からの新宮市に対する協力について

Screenshot 2016-09-03 at 15.36.52<以下、市=市長をトップとする行政>
昨日9/2、上記のタイトルで、議員説明会(市からの、議員全員に対する説明会)が開かれました。
しかし、内容については、非公開です。

相手方がいち民間企業だから、という考え方もあるでしょう。
それでも、議員が選挙によって選ばれ、市民の代表と言われる中で、市から伝えられた重要な情報を市民の方に伝えることがでず、意見を聞くこともできません。

「必ずしも、議員に伝えなくて良い情報を、少なくとも議員までは伝えてくれている」と評価する人もいるでしょう。しかし、情報を非公開にして進めると、その進めていることの良し悪しも議論されることがありません。
「行政と議会の間だけで物事が決まっていく」ことが、ぼくは良いとは言えません。

大事なことは、市民も含めて議論し、信頼関係を築きながら、街づくりを進めていくべきだと考えます。

いくつもの約束、どれが優先?

選挙で投票する候補者や党を、どうやって選ぶか?

今回の参議院選挙でも、候補者や各党が、これこれを進めていきますよという約束「公約」があります。
ただ、この公約の優先順位がどうなっているのかは分かりません。
並べてある上からでしょうか?あるいは、最後からでしょうか?

ひとつはっきりしていることがあります。それは、
今の日本が「法令」によって動いているということです。
これは、自分自身が議員になって強く感じたことです。

市も、法令に基づいて運営されています。なので、市議会の中でも、法令を根拠にして、市長に対して、「憲法にはこう書いてありますよ、法律はこうなっていますよ。市長のやっていることは違うのではないですか?」 と質問することが実際あります。
紙に書かれている文章なのですが、強い力があります。実際の生活にも影響を与えます。

いくつか種類がある法令の中で、一番上にあるものが憲法。
この憲法に基づいて、国や自治体は役割を果たしていきます。

経済について、保育所について、年金について、防災について、消費税について、外交について・・・いろんな政策についての公約があります。この公約も、すべて憲法というルールの下で決めていき、行われるわけです。

なので、「候補者や各党の一番大事な公約は、憲法についてのことだろう」と、考えてみるのは一つのやり方だと思います。

 

憲法について見てみる

憲法については、各党いろいろな考え方があります。候補者自身が触れていなくても、候補者の所属する政党はある程度はっきりした考え方を持っていると思います。

例えば、政権を持っているは自民党は、自民党選挙公約2016のパンフレットの最後の締めに、「憲法改正を目指します」と書いています。
https://jimin.ncss.nifty.com/pdf/manifest/2016sanin2016-06-22.pdf

Screenshot 2016-07-08 at 13.29.32

そして、どのように改正するか、という案も作っています。

『日本国憲法改正草案』 http://constitution.jimin.jp/draft/

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上に改正草案、下に今の憲法を載せてあり、比べて見ることができるようになっています。
最初の1ページの憲法前文の最初の1文を比べるだけでも、大きく違います。

改正草案:
「日本国は、長い歴史と固有の文化を持ち、国民統合の象徴である天皇を戴く国家であって・・・」
今の憲法:
「日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、われらとわれらの子孫のために・・・」

全部で30ページあって、堅苦しい言葉ですが、最後まで比べて読んでみてほしいです。

 

ということで、
繰り返しになりますが、どんな政策や公約を掲げているとしても、すべて憲法の下で行われます。
各党の、憲法への考え方、(改正したいと考えているならば)その案については、
投票する前に確認するのが良いと思います。